留学後のキャリアが見えなくなったら?──5つの進路と再設計のヒント
30代で留学を考えたとき、一番不安だったのは「その後のキャリア」でした。
自分はこの先どこで働くんだろう? いまの職場に戻るのか、それとも全く違う仕事に?
正直、めちゃくちゃ不安でした。
でも実際に留学してみて、現地での就職活動や、帰国後の進路に悩む仲間たちと話すうちに、 「どういう選択肢があるかを知っておくこと」も大事だと気づきました。
今回は、そんな留学後キャリアの“見通しの立て方”について、読者の方からよく届く不安や疑問に回答する形でまとめました。
📊 データで見る:修士取得者54人の進路
JASSO(日本学生支援機構)の「海外留学経験者追跡調査(2020年度)」によると、 修士号を取得して帰国した社会人54人のうち、もっとも多かった進路は「帰国して就職」(38.9%)。
次いで「帰国して復職」(22.2%)、「帰国して進学」(11.1%)と続き、 「現地で就職」はわずか13.0%にとどまっています(出典:JASSO『海外留学経験者追跡調査』2020年度 Q50)。
この数字は、「海外就職を第一希望にしていたけれど、苦戦している人が多い」という印象とも重なります。私は幸運にも第三国での海外就職に至りましたが、希望職種や待遇面では課題があり、思い描いていたものとのギャップに悩むことがありました。
🧩 5つのキャリアパターンとそれぞれのリアル
留学後の進路は、大きく分けて次の5つのタイプに整理できます。 それぞれの特徴や注意点を、実例とともにご紹介します。
① 海外就職
外資系企業、多国籍企業、現地教育機関への就職
国際機関(UN・JPOなど)への進路
たとえば、留学中にアメリカの企業でインターンし、そのまま現地採用した方何名かに会ったことがあるので、狭き門とは言え、ゼロではないと思います。私は、イギリス留学後にアメリカ企業に採用されましたが、希望職種ではなく、給与も期待より低く、"自分はなんのために留学したのか"と感じたことも。 半年後に社内で希望ポジションへ異動し、少しずつ理想に近づけました。
② 国内就職
同じ会社に復職する(部署異動などで活かす)
他業界・他職種へ転職(民間、自治体、NPOなど)
たとえば、広告業界や金融業界で働いていた方が留学を経て、帰国後にGAFAMの日本支社に転職した例もあります。一方で、同じ会社に戻るのは、社費留学を利用した人に多い傾向があります。社費留学だと、留学後は人事や経営企画部などの要の部署異動をしている方が多かった気がします。「今の職場に戻る」という選択にも、活かし方次第で変化を加えることはできます。
③ 博士進学
専門性をさらに深めて研究職へ
私のまわりでは、博士課程に進んだ人はあまり多くありませんでした。どちらかというと、日本で修士を取得したあとに、海外で博士課程に進むケースが多かったように思います。
④ 家庭・副業型
育児と両立/副業スタートなど、柔軟な働き方
卒業後すぐに副業や育児に入る人は少ない印象です。どちらかというと、一度就職して数年働いた後に、ライフイベントを機に副業や育児退職に移行するケースをよく見かけました。私のクラスメイトにもこうしたパターンの人がいます。
⑤ 起業
留学中や卒業後にビジネスを立ち上げる道
私の周囲の日本人留学生ではそこまで多くありませんでしたが、海外のクラスメイトたちには、卒業後すぐに起業する人が比較的多くいました。環境、メディアなど自分の関心分野をもとにビジネスを立ち上げ、現地や母国で展開している姿を見て大いに刺激を受けています。
💼 今週の求人ピックアップ
海外経験や語学力を活かしたい方に向けて、「マーケティングや広報に興味がある方にマッチしそうな求人」を数件ご紹介します。
🏙 首都圏
未公開(外資系企業)|Communications Manager
求人概要:外資系の金融情報サービス企業で、日本市場向けの広報戦略をリードするポジション。グローバルチームと連携し、メディア対応やコンテンツ制作、広報施策にも関われるのが魅力。
留学経験を活かせるポイント:グローバルチームとの調整、戦略立案に関わる裁量あり。年収も1000万円以上と高めでキャリアの次の一歩におすすめ。
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📍大阪
Schneider Electric Japan|Product Marketing Manager
求人概要:グローバル電機メーカーで、産業用PC製品の市場分析・戦略立案・海外展開をリード。日本・アジア・欧米の関係者と連携し、製品ライフサイクル全体を管理するポジション。
留学経験を活かせるポイント:多国籍チームとの英語での調整や、海外市場向け戦略立案に国際感覚が活きそう。異文化理解と技術×言語の橋渡し力が問われる仕事。
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🌍 シンガポール
Sephora|Assistant Manager, Social & PR
求人概要(100字以内):
東南アジアとオセアニアをカバーするSephora Southeast Asia Oceaniaで、SNS戦略とPR施策の実行を担当。イベント企画・ブランドパートナー向けSNSツールキット作成・PRイベント運営まで、広報領域を幅広くカバー。
留学経験を活かせるポイント:英語での業務や多国籍チームとの連携が日常。SNSやPR業務で異文化理解力や国際感覚を活かせそう。
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さいごに
留学後、「思っていた職が見つからない」「就活がつらい」と感じるのは、よくあることです。 私も、「海外就職さえできれば満足」と思っていたのに、仕事内容や待遇で悩み、 「そもそも留学って意味あったのかな…」と感じた時期がありました。
でもあとから振り返ると、そのとき悩んだこと自体が、自分の仕事に対する条件をより明確にし、視野を広げるきっかけだったと思います。振りかえってみると、そのときの職種での経験で学んだことはたくさんあったし、その後のキャリアでも役立っています。
これから留学に向かう方、留学中の方、いまはまだ進路を決めきれなくても、「こういう選択肢があるんだ」と知っておくだけで、気持ちが軽くなるし、ぜひいくつかのオプションを持っておくといいですよ!
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