#7 [社会人留学] 留学のメリット・デメリット
社会人の留学、特に会社を退社しての私費留学は、お金や時間だけでなく、キャリアの中断といったいろいろなリスクが伴います。30代半ばで会社を辞めて、私費で留学した私が今だからこそ語れる、留学のメリット・デメリットについて紹介します。
社会人の留学、特に会社を退社しての私費留学は、お金や時間だけでなく、キャリアの中断といったいろいろなリスクが伴います。私自身も、留学前には、本当に行くべきかどうか、めちゃくちゃ悩みました。いろいろ悩んだ末に、一念発起して34歳で単身、イギリスに私費留学しました。そんな私が今だからこそ語れる、留学のメリット・デメリットについて紹介します。
もくじ
はじめに
留学のメリット
留学のデメリット
総論、私にとっての社会人留学
奨学金の解説記事アップデート
おわりに
はじめに
3月になりました。アメリカでは今週末に冬時間から夏時間に移行します。サマータイムは賛否両論ありますが、私自身は夏時間は好きです。夏になると、夜8時過ぎまで明るいので、なんだか時間を有効に活用できる気分になりますから。1時間の時差ぼけも、数日すれば治りますし。
それでは、本題「留学のメリット・デメリット」について紹介していきます。私の個人的な意見ばっかりなので、参考までに読んでいただけると嬉しいです。
留学のメリット
おそらく人によって感じるメリットは違うかと思いますが、私の場合は、下記のようなメリットを感じました。留学しなかったら、今の人生はないと思うぐらい、留学が私の人生に与えたインパクトは大きかったです。
・多様な環境で過ごしたことで、自分の強みと弱みがわかった:留学先のグループワークを通じで、いろいろな価値観やバックグランドの人たちと働くことで、自分の強みが明確になりました。例えば、前職で磨いたプレゼンスキル、ロジックを組み立てる力、プロジェクトマネジメントスキルは、自分では気づいていなかった強みで、世界でも通用すると気づくことができました。逆に、起業家の他のクラスメイトからは、逆境に負けない精神力を学ぶことができました。留学を通して、今までの人生では会えなかった人たちと出会い、ともに学ぶことができたのは本当にいい経験ですね。これは、オンライン学習や日本では得ることができなかったことです。
・海外で働く自信を得た:これは留学というよりは、留学中に行った海外インターンのメリットかもしれませんが、海外インターンやグループワークを通じて、JTCで働いてきただけの、すごい経歴がない自分でも、意外と海外で通用するんじゃないかと感じたのは大きかったです。JTCで海外メンバと働くことはありましたが、海外メンバは本社の私に対して忖度しているのではと感じる場面も多く、自分の実力をはかりかねていました。留学先でのフラットな環境で、クラスメイトと(いろいろ苦労はありましたが)やりあえたことは、海外で働く自信につながりました。
・海外経験によって視野が広がった:私は、人生で2度目の海外居住だったのですが、それでもイギリスならではの生活習慣や考え方に触れながら、こういう考え方をする人もいるのかと、自分の理解のキャパシティを増やすことができたと思います。言い換えると、自分と違う考え方の人がいてもあまり驚かなくなったというか、そういう考え方もあるんだねと受け入れられるようになりました。
・社会人経験の中で生じた疑問を探求できた:前職で働く中で、これって正しい戦略なのかなとか疑問に感じることがチョイチョイあったのですが、そういった疑問を留学先の教授にぶつけることで、実体験から感じた疑問を解決することができたのはよかったです。社会人だとなかなか聞く相手がいませんからね。
・世界各国の人と働く経験を得られた:留学生が多めの大学を選んだこともあり、グループワークでは世界各国の学生といっしょに働く経験を積むことができました。これは、留学後の勤務先で、いろいろな国の方と働くときに役立ちました。一方で、日本人と働くのは、価値観をある程度共有しているので、こんなに楽なんだと気づくこともできました。
・知識をアップデートできた:経営学の大学院に行ったことで、業務に役立つ知識をだいぶ学ぶことができました。私は、以前は研究職でビジネスのことは全くわからず。しかし、留学後は、研究職で培った技術スキルと、大学院で学んだビジネススキルをかけ合わせて、製品開発を行うプロダクトマネージャーとして働くことができています。業務の中で、大学院で学んだことを使う場面も多く、大学院で学んでよかったと思います。本を読んでも同じ知識を得られたかもしれませんが、大学院にて、講義で知識を学び、グループワークで実践に適用したことで、よりスキルが身についたと感じています。
・就職後のキャリアにつながる学位を獲得できた:個人的にはあまり重視しなかったのですが、私の職種は、「○○の学位を持っていること」と書かれていたりするので、そういう意味では門前払いをされることが少なくなりました。
・英語力が向上した:24時間英語だけの環境になったので、英語力は向上しました。日本人学生はいたのですが、テスト前は一緒に勉強したり、たまに飲み会をしてストレス発散したりと適度な距離感をとってつきあっていたので、毎日、ほぼ英語だけで過ごしました。英語を話す場数をふんだおかげで、下手な英語でもあまり遠慮せずに、話せるようになったのも大きいです。ただし、ペラペラになったという実感はなく、仕事の英語はなんとかなるけど、ネイティブとの英語での雑談はやっぱり難しいと感じるレベルです。
留学のデメリット
留学をふりかえって、デメリットもありました。
・お金がかかる:学費が比較的安いと言われるヨーロッパでさえも、1000万円近くのお金がかかったので、やっぱり海外留学はお金がないと厳しかったです。私も、貯金と退職金を使って費用を捻出しましたが、やっぱり奨学金がなかったらかなり厳しかったと思います。
・キャリアの中断を強いられる:私は日系企業(いわゆるJTC)に勤めていたこともあり、退職して留学することは、その企業でのキャリアをあきらめることを意味していました。10年弱勤めてきて、それなりに昇進もしていたし、仕事も楽しかったので、その環境を捨てることは本当に良いことなのかと(本当に)何度も何度も自問自答しました。留学後は、海外でキャリアを再開したのですが、好きな仕事をできる一方で、昇進という意味では、自分が思い描いていたスピードでは昇進していないというのが正直なところ。あのまま、あの会社に残っていたら、今よりももっと職位は上だったんじゃないか、そんな気持ちになることがあります。
・海外ではマイノリティとなるので、厳しい経験をする可能性がある:おそらく私は鈍感な方なので、差別などに気づいていないほうだと思いますが、特に欧米だと多少の差別は受けることになります。それも、自分を強くしてくれる一種の経験だと思ってやり過ごすようにしていますが、やっぱり悲しくて悔しい気持ちになりますね。
・人生計画が狂う:単身で30代半ばという時期に留学したので、いわゆる結婚や出産するのに最適(というか遅いかも)な時期を留学にあててしまったので、いろいろな意味で人生計画が狂いました。留学先で出会った人と結婚したクラスメイトも何組かいましたが、私はそこまでの良縁にめぐまれず。一番、辛いと感じたのは出産の時期が大きく遅れたことです。これは、「出産できない」ということにもつながるので、このリスクを自分は軽く見ていました。このあたりについては、下の記事で詳しく体験談を紹介しています。特に女性の方には読んでいただきたいです。
総論、私にとっての社会人留学
実際に留学して、私はメリットの方がデメリットを上回っていたので、留学に関して全く後悔はありません。しかし、一生に一度の大きな投資なので、これから留学を考えている方には、メリットもデメリットも理解したうえで、判断をすると良いと思います。デメリットも、事前に準備していれば、回避したり、リスクを低く抑えることもできると思いますから。私は、周りに留学経験者が何人かいましたが、本当のメリットとデメリットを教えてくれる人はいなかったし、私自身も探ろうともしなかった。これは私の失敗だったと思います。だからこそ、本ニュースレターを読んでくださっている皆さんには伝えたいと思って、筆をとりました。
📒奨学金の解説記事アップデート
先週から今週にかけて、3月に締め切りを迎える下記の記事について調査・分析して記事にまとめました。台湾やアイルランドはアクセス数からみても興味を持っている人が多そう。これから、応募予定の方は早めに準備を!
アイルランド政府奨学金 ⏰3月13日
教育省台湾奨学金 ⏰3月29日
高橋&ハワット記念奨学金(スコットランド限定) ⏰3月31日
日本スコットランド交流協会奨学金 ⏰3月31日
解説記事は下記のマガジンでまとめています。給付型奨学金を探している方はこちらのサイトでどうぞ。現時点では、すべて無料で購読できます。
おわりに
本号では、留学のメリット・デメリットについて紹介しました。留学を迷っている方、これから留学しようと思っている方の参考になれば嬉しいです。もし、こんなことが知りたいといった特別なリクエストがあれば、いつでもメールやコメントで教えていただけると嬉しいです。
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